企業インタビュー

Interview

居場所がない辛さと相容れない理想。乗り越えた後に今の自分がある。

町田、神奈川エリアの官公庁や学校、企業の印刷を行う八昭印刷は、町田法人会の広報誌を創刊号から印刷してきた老舗印刷会社。創業者である父親の後を継いで仕事に、地域貢献活動に、日々奔走する2代目の上村豊さんにお話を伺いました。

Q. 上村さんが会社を継ごうと思ったいきさつを教えてください。

A. 大学を出てコンピュータのシステム会社に勤務してシステム開発をしていました。大学にいた頃までは会社を継がなくちゃ、と思っていたんですが丁度バブル真只中で景気も良くなっていて、これからは印刷よりITの時代・・・なんて思い始めていましたね。継ぐ気は殆どなくなっていたんですが、両親に説得されてしぶしぶ戻ってきたんです。 まあ、印刷と別部門でIT系の部署を立ち上げなんか新しいことやればいいや、なんて軽い気持ちがありました。

Q. そうなんですね。では、会社に入って苦労されたことや一番大変だったことは何でしたか?

A. 父と一緒に会社を支えてきた営業部長と工場長がいたんですが、歳も僕より全然年上の大先輩で、昔ながらの職人気質というか、古いやり方を貫いていて。 一方僕は時代の先端のITが前職だったので、僕なりに将来を見据えて色んな事を提案してみたりする訳です。設備投資の事とか。でも、全く聞き入れてもらえないし、印刷っていうのはこういうもんだ、そんな新しいことやったって駄目だ、とあしらわれるだけで。何をやってもうまくいかないし衝突ばかり。自分の居場所がない、そんな時期が4年か5年くらいありました。

Q. そんな時代に転機が訪れたとしたら、それはいつ、何だったのでしょうか。

A. ちょうど、2001年に玉川大学に経営学部国際経営学科が新設されることになって、社会人入学することにしたんです。会社にいても微妙だったし、経営者としての勉強をする、そんな尤もらしい理由を作って。そうしたら、何を考えているんだ、と大変なことになっちゃって。結局、入学も辞退してその頃からその営業部長にはみっちり叩き込まれ、僕も目覚めたと言うのか、真剣に会社の事を考えて動くようになりました。その後も、大先輩と大喧嘩して会社を飛び出したり、本気でやり合えるようになっていって、だんだん認められてきたと思うんです。古い体質を活かしながら、時代の流れに送れないようにして親父がずっとやってきたこの八昭印刷を、2代目としてしっかりやっていこうと思えるようになりました。

上村さん、貴重なお話をありがとうございました。

Company Profile

八昭印刷株式会社
創業 1966年
業種 印刷業
町田市玉川学園7-10-27
[TEL]
042-725-8821

kawasemi 2014.1 vol.112
「俺達、2代目」より抜粋